「球数は打っているのに上達している気がしない…」
そんなときは、ただ打つだけの練習をやめて“少数精鋭の検証型ドリル”に切り替えてみましょう。
おすすめは、たった3球で1サイクル評価を行う“3球1セット”ルーティン。飛距離(キャリー感覚)と方向性(スタートライン)を同時にチェックでき、惰性打ちを防ぎます。
この練習では「準備 → 実打3球 → 記録 → フィードバック」を短いサイクルで回転。
集中力が続き、結果の振り返りが早いので、限られた練習時間でも改善点が見える化します。
このドリルで鍛えられること
- 狙った飛距離にボールを落とす感覚(距離キャリブレーション)
- スタートライン管理による方向性向上
- 1球ずつ目的を変える“切り替え力”(ラウンド対応力)
- 結果記録の習慣化(再現性チェック)
【STEP1】3球=1サイクルの基本設計を決める
最初に「この3球で何を確認するか」を固定します。以下は代表的なセット設計です。自分に合う型をひとつ選びましょう。
セット設計・基本型(推奨)
- 1球目:距離基準ショット(力感60%で狙い距離に合わせる)
- 2球目:方向基準ショット(ターゲットライン厳守、距離はほどほど)
- 3球目:距離+方向 総合判定ショット(ラウンド想定)
この「距離 → 方向 → 総合」の流れが型として身につくと、ラウンドでも迷いにくくなります。
【STEP2】距離ターゲットを設定して感覚キャリブレーション
まずは練習場の距離看板を基準に、狙い距離ゾーンを決めます(例:キャリー120Y、看板手前/真上/奥で判定)。
クラブは7番アイアン、UT、PWなど、よく使う1~2本でOK。クラブを固定すると距離データを蓄積しやすくなります。
距離キャリブレドリル
- 1球目:力感60% → 着弾が短いなら次セットで+5%力感。
- 的中幅:狙い距離±5ヤードを◎、±10ヤードを○、それ以上△で記録。
- 風の影響がある日は「順」「逆」をメモして補正意識を育成。
距離感は“力みすぎると崩れる”ので、最初は軽めのスイングで基準づくりを徹底しましょう。
【STEP3】方向ライン固定でスタート方向をチェック
2球目は距離よりもターゲット方向の再現性に振り切ります。
練習場正面の支柱・ネット・縦線になる背景物を1本ターゲットに決定し、スタンスとフェース向きを揃えて打ちます。
方向チェックのミニルール
- フェースを目標に合わせてから足を揃える(逆順禁止)。
- 打ち出し方向を「L / C / R」で即メモ。
- 曲がり幅は広くても可。重要なのはスタートライン。
このステップを挟むことで、「実は構えた時点で左を向いていた」などのズレに早く気づけます。
【STEP4】3球目で総合評価:“距離+方向”の実戦ショット
最後の3球目は、距離と方向を同時にクリアできるかの総合判定球。
ここをラウンドの「本番ショット」として扱い、緊張感を作りましょう。
採点例(5点満点)
- 距離◎(±5Y以内)+方向C(センター付近)=5点
- 距離○(±10Y)+方向軽微ブレ=3~4点
- 距離△ or 方向大ブレ=1~2点
セットごとに点数化すると、練習後の振り返りがしやすくモチベーションも上がります。
【STEP5】クラブローテーション or 距離ローテーションで実戦化
慣れてきたらセットごとに条件を変えます。
- セットA:7番アイアン 150Y基準
- セットB:PW 110Y基準
- セットC:UT 180Y基準(方向重視)
または「130Y → 100Y → 70Y」と距離を落としていくピラミッド方式もおすすめ。
距離調整の切り替えが早くなるほどコース対応力が育ちます。
【STEP6】記録フォーマットでデータ化(Dist. / Dir. / Strike)
簡単なメモを残すだけで「感覚>数字」のズレが見えます。以下コピペ用。
3球1セット記録シート(例)
Set #1 目標: 7i 140Y
1距離: Dist-5 / Dir-C / Strike○
2方向: Dist-- / Dir-L / Strike△
3総合: Dist+3 / Dir-C / Strike◎ = 4pt
Set #2 目標: 7i 140Y
1距離: Dist+2 / Dir-C
2方向: Dist-- / Dir-R
3総合: Dist-1 / Dir-C = 5pt
Dist.=距離誤差(+はオーバー、-はショート)、Dir.=方向(L/C/R)。Strikeは打感評価(◎○△)。
【STEP7】Astro Golfersでミニラウンド化して活かす
練習で得た距離・方向データをラウンドで使える形に残しましょう。
Astro Golfers を使えば、ホールを選んでショット結果(クラブ・方向・推定距離など)を手入力しながら仮想ラウンドを進められます。測定器がなくても「このクラブでこの距離を狙う」といった判断過程を記録でき、練習内容がラウンド戦略に直結します。
惰性で100球打つより、目的を持った3球×数セット。ぜひ取り入れてみてください。
こんな人におすすめ
なんとなく打ってしまう / ショットの距離と方向を分けて考えられていない / 練習内容をラウンドに活かせていない
Astro Golfers を使えば、練習場のショット結果をそのまま仮想ホールに記録して、距離感と方向性の「再現性データ」を残せます。
まとめ
- 3球=距離/方向/総合で評価し惰性打ちを防ぐ
- 狙い距離を決めてキャリー精度をチェック
- ターゲットライン固定で方向性の基準づくり
- 採点&記録で改善点が可視化
- Astro Golfersでラウンドデータに接続し実戦力アップ